2007年10月13日土曜日

石鎚山 (1982m)~瓶ケ森 (1896m) ②

前夜ロッジのご主人から、土小屋から伊吹山までの縦走路はあまり人が通っておらずヤブがひどいので、並走する自動車道を歩くように言われていた。
車道ができてから、登山道を歩く人が減っているのだそうだ。
しかし、そのあと寝る前になって、サクラギさんがロッジで働いているおじさんに翌日の予定を話したところ、「朝5時に瓶ケ森近くまで車で行くけど乗ってく?」とのオファーがあったらしい。
そして、その話を聞いた我々は、即この話に乗ったのであった。
車で移動することにかすかな抵抗は感じたものの、背に腹は代えられないほどバテていたのである・・・
同行させてもらうロッジの人は、瓶ケ森山頂から日の出前後の石鎚山の写真を撮りに行くらしい。

朝はサクラギさんがいきなり寝坊して、5時出発だった予定が若干遅れる。
(自分が起こしに行かなかったらあと2~3時間は軽く寝ていたものと思われる。)
この時間はさすがに寒く、Tシャツの上に長袖シャツとフリースを重ね着して出発する。
外は当然まだ真っ暗でしかも深い霧が立ちこめている。
人の気配は全くせず、この中を3人で歩いてたら相当悲惨なことになったことは間違いない。

瓶ケ森近くの駐車場で車から降り、笹原で覆われた登山道の朝露で濡れないないようにレインウェアの下を穿き、ヘッドライトをつける。
準備が整うなり山を登り始めると、いきなりロッジの人の進むピッチが速く、冷たい空気の中でも汗ばんでくる。
荷物がカメラと三脚だけとは言え、普段から相当登っていることが伺える。
予想通り下半身がずぶ濡れになるが、レインウェアーを着ているから中まで入り込んでくることはない。

夢中で登っている最中は気がつかなかったが、ようやく瓶ケ森の南に位置する女山に到着し、周りを見渡してみるとものすごい景色であることに気づく。
白々と夜が明けてくる中、雲の上に浮かぶ石鎚山の景色はまさに絶景である。
また、生き物のように下から吹き上ってきて、尾根を過ぎると再び下に流れ落ちて行く雲海の様子は実に幻想的だ。
やがて日が登り、石鎚山の姿も立体的に見えてくる。
時間を忘れて見とれていると、ロッジの人に「女山の方にも行ってみませんか」と言われて、再び歩き出す。
女山山頂の景色も同じくすばらしい。
山岳に加え、瀬戸内海や松山市が一望できる。
ここで記念撮影をして、同行頂いたロッジの人とお別れした。
大変親切にして頂いたこの方の名前を伺えなかったことが悔やまれる。

自分達以外に誰一人いない山頂で、用意してもらった弁当を食べながらしばし放心状態となる。
そして、十分に景色を堪能してから下山にかかる。
ここから累積標高差約1,600mの下りで、これだけの高度差を連続して下るのは初めての経験である。
最初のうちは笹原に点在する白骨林を楽しみながら歩けるが、しばらくすると植林地となり単調な下りが容赦なく続く。
これが相当しんどい。
結局4時間近くかかってようやく車が停めてある東ノ川に戻ることができた。
そこから車に乗って帰途につく。

波方港に向かって走っているうちに、それまでピーカンだった天候がだんだんおかしくなってきた。
今にも雨が降りそうなどんよりとした曇り空の中、港で船を待っていると何と到着した船からtakさんが降りてくるではないか!!
地元の祭りに参加するために帰省しているのであった。
道理で天気がおかしくなってきたわけである。(笑)

今回はいろいろあって、最高に楽しくまた感動的な2日間であった。
とにかく景色がすばらしく、あんなのを見てしまうとこれまで以上にますます山にはまってしまいそうである。
帰ってきたばかりなのに、早くも次の遠征が楽しみで仕方がない。
しかし、体力的にはまだまだ鍛える余地が大きい。
この点については今後の課題として取り組む必要ある。

ミノさん、サクラギさん、どうもお疲れさまでした。
そして楽しい時間をありがとうございました!

夜明け前
夜明け前 posted by (C)TN

瓶ケ森山頂から見る日の出2
瓶ケ森山頂から見る日の出2 posted by (C)TN

瓶ケ森から望む石鎚山2
瓶ケ森から望む石鎚山2 posted by (C)TN

吹き上げ再び落ちてゆく雲海
流れる雲海 posted by (C)TN

瓶ケ森男山山頂から望む女山
瓶ケ森男山山頂から望む女山 posted by (C)TN

石鎚山と雲海
石鎚山と雲海 posted by (C)TN

笹原の瓶ケ森女山山頂付近
笹原の瓶ケ森女山山頂付近 posted by (C)TN

瓶ケ森女山山頂
瓶ケ森女山山頂 posted by (C)TN

瓶ケ森女山から望む男山
瓶ケ森女山から望む男山 posted by (C)TN

石鎚山と雲海と自分
石鎚山と雲海と自分 posted by (C)TN

瓶ケ森女山からの眺望
瓶ケ森女山からの眺望 posted by (C)TN

白骨林
白骨林 posted by (C)TN

花1
花1 posted by (C)TN

7 件のコメント:

KM さんのコメント...

最高の思い出ありがとう。
次回も期待しています。
しかし、私のように体力をつけなとないと、、、。ガッハハハハハ~

KM さんのコメント...

誤字。天才でもミスする。
私が言いたかったのは、
”私のように体力をつけとかないと”でした。

匿名 さんのコメント...

ははは・・やはり私が登場すると天気が悪化なんですね。実はあの後、土日と祭りの準備などで小雨にやられました(笑)。本祭りでは晴れてましたが、逆に暑くて日焼けしましたよ。
石鎚の紅葉も綺麗ですね~。晴れ渡った景色も最高です。しかも・・鎖も登ったとは・・信じられません(笑)。三の鎖はスリルがあったでしょう。
そして、、瓶ガ森も登ったんですね。私はまだ行った事が無いんですよ。行く時はその下りを登りたいと思ってます。是非御一緒に・・(笑)。

TN さんのコメント...

hustleさん、本当に楽しかったですね。
もっとたくさんの山に登って、体力をつけるしかないですね。
次回を楽しみにしています!!

TN さんのコメント...

takさん、こんばんは。
祭りは相当盛り上がったようですね。
何より天気に恵まれたことが良かったですね!
さぞ、会社への復帰は大変だったこととお察します。(笑)

瓶ケ森の景色も良かったですよ。
あれを登るとなると相当大変だと思います。
車道で山頂近くまでいけるからか、登山道が相当荒れているんで・・・
でもいつか本当に一緒に行けたら最高ですね!

cherryT さんのコメント...

TN隊長Kongさん!瓶が森から見渡した景色、素晴らしかったですね!
山といい人といい良い出会いがありました。石鎚山も瓶が森も行けてよかったです、ありがとうございました。
ところで、登山家M氏との食事会はいかがでしたか?この会はブログにアップされないのでしょうか??興味あるのですが…^^

TN さんのコメント...

cherrytさん、投稿ありがとうございます!
全然気がついていませんでした。
瓶ケ森からの景色は最高でしたね!
あの時は、すごいものを見てしまったと言う心境になりました。。

Mさんとはやはり登山に一緒に行った時のことをアップしたいと思っています。
一応このブログ名は「TN's mountain photos」なので。
しかし、そんなに先の話にはなりそうもありませんよ。
楽しみです!!