2007年11月23日金曜日

雲取山 (2017m) ②

前夜は、布団と毛布を4~5枚かぶり足を豆炭コタツに突っ込んで、20時には早々と寝てしまったので朝4時過ぎにはバッチリ目が覚める。
カメラは布団の中に入れて一緒に寝たので大丈夫だったが、そうしなかった携帯は寒さでバッテリーが死んでいた。
朝方にかけて相当冷え込んだようである。
出発の準備を済ませてから朝食を食べて6時過ぎには山荘を出る。
それにしても山荘従業員の態度が悪いな。
山小屋なのでサービスを良くしろとは言わないが、もう少し愛想よくできないものだろうか。
正直また来たいとは思わない。

さて、今日は雲取山から七ツ石山(1753m)~高丸山(1733m)~鷹ノ巣山(1736m)と縦走して、日原に抜ける予定である。
前日酒を飲んでいた時に、単独で来られていた方を誘って丁重に断られたコースなのだが、その理由がわかったのはこの日ずっと後のことである。
この方は私が持っている地図を見て、同行できないけどもっといい地図があるからとあげよう、と大変親切にして頂いた。

今朝も天候は完璧で朝焼けが美しい。
それに思っていたよりも暖かい。
登山道にびっしりと敷き詰められたような霜柱をザクザク踏み鳴らしながら、まずは雲取山を登り返す。
前日から中国地方では霜柱をあまり見ないなと思っていたのだが、山荘で教えてもらった話によると水分の多い関東ローム層は特に多いのだそうだ。
中には10cm近くまで伸びているものもある。

雲取山山頂につくと、早朝だからかきのうよりも空気が澄んでいて、雪化粧した南アルプスと富士山がはっきり見える。
等高線なんてまともに見ていなかったので、雲取山山頂からはなだらかな稜線を徐々に下る登山道を勝手にイメージしていたのだが、七ツ石山へは大きく高度を下げる道が続く。
そして、山頂に向けては再びかなりの急登を強いられる。
山頂からは富士山の眺望がすばらしく、ここ以降ずっと右手に富士山を見ながらの縦走が続く。
高丸山へも相変わらず厳しいアップダウンがあり、最後の鷹ノ巣山へは標高1500m台までたっぷり下らされてから、1736mの山頂まで登り返すことになる。
これには正直うんざりさせられたが、鷹ノ巣山山頂からは今日一番の富士山の眺望が楽しめ、すぐに忘れてしまう。
よくぞ2日連続でこれだけいい天候が続くものである。

ちなみにここまで誰にも会わない単独行であったが、鷹ノ巣山山頂でようやく登山客に会う。
その後ぼちぼち登ってくる方々とも言葉を交わして、11時前に下山を開始する。
ところがこの下山道がとてつもなく急峻かつ下り一辺倒でまいった。
スイッチバックが延々と続く。
大勢登ってくる登山客は例外なく苦しそうな顔をしている。
昼食も含め途中何度か休憩しながらようやく急坂を下りきると、今度は日の当らない薄暗い沢筋の登山道を散々歩かされる。
この頃になってようやくどうして同行を断られたか理解できた・・・

13時頃に一般道に出た所で、鷹ノ巣山山頂で一緒になった方と偶然再び出会い、その方に車で奥多摩の駅まで送ってもらえることになった。
バスが来るまで30分以上あったのでラッキーである。
昨夜もそうだったけど、親切な方が多いなぁ。

最高の天候の中、富士山を眺めながらたっぷりと山を歩けて実に充実した2日間であった。
また、これだけの距離と標高差を歩け通せたことは大きな自信となった。
一方、防寒対策意は今後検討要である。
これからの季節はカイロが必携かもしれない。

さて次は三瓶山だ。
楽しみである!

朝焼け
朝焼け posted by (C)TN

日の出
日の出 posted by (C)TN

雲取山山頂からの景色
雲取山山頂からの景色 posted by (C)TN

南アルプス
雲取山山頂から望む南アルプス posted by (C)TN

富士山
雲取山山頂から望む富士山 posted by (C)TN

七ツ山山頂から望む雲取山
七ツ山山頂から望む雲取山 posted by (C)TN

霜柱
霜柱 posted by (C)TN

高丸山への急登
高丸山への急登 posted by (C)TN

鷹ノ巣山山頂から望む富士山
鷹ノ巣山山頂から望む富士山 posted by (C)TN

沢
posted by (C)TN

沢沿いの石壁
沢沿いの石壁 posted by (C)TN

奥多摩駅
奥多摩駅 posted by (C)TN

2007年11月22日木曜日

雲取山 (2017m) ①

実家で用事があったので、その機会に雲取山に登ることにした。
実は3連休のため日程の合うフライトが取れなくて思いついた計画なのだが、帰省ついでに山に行くのは四国出身の誰かさんと全く同じ行動パターンである。
我ながらよくやると思う。

雲取山は東京/埼玉/山梨の一都二県にまたがる山で東京都の最高峰でもある。
以前から気になっていたのだが、公共の交通機関を使っての日帰り山行が困難なこともあり手を出せなかった。
今回は有休と連休を利用してJR+バスで登山口のある鴨沢まで行き、山頂近くの雲取山荘で1泊して帰ってくる計画である。

11/20(水)に仕事が終ってから飛行機で東京に移動、翌朝早く奥多摩行きの電車に乗る。
平日の下りなのでてっきりガラガラと思いきや、大勢の人で混んでいるではないか。
一体みんなどこに向かっているのだろうか。
しかも、奥多摩駅から登山口の鴨沢行きのバスに乗ると、驚くべきことに登山客で満杯である。
平日だぜ・・・
大都会東京恐るべし。
幸いにも途中で降りる人が多く、9時半過ぎに目的の鴨沢に着いた時には自分以外に残り2人になっていた。
その2人に先行する形で歩きだす。

山頂まで歩行距離10km、単純標高差1500mの道のりである。
予報通りの絶好の天候の中、先の長い道中を考慮して意図的にピッチを落としてゆっくりと歩く。
涼しい空気がすがすがしい。
ほとんど人と会うことのない登山道をのんびり歩いていると、しばらくして視界が開けいきなり見事な富士山の姿が見えてきた。
こんなにも大きく見えると思っていなかったのでびっくりする。
そこで休憩することにして、廣嶋さんから誕生日プレゼントで頂いたカロリーメイトで昼食を済ませる。

前夜4時間程度しか寝ていないにも関わらず、体調はよくどんどん距離と高度をかせげる。
ヘリポートを横目に見ながらさらに進むと、標高1750mにある奥多摩小屋に到着する。
ここまで来るともうほとんど登りきった気分になり、これなら日帰りできたかな、などと思ったりしたがそれは大甘であった。
ここからが今日一番の急登だったのである。
もうゆうに標高差1000m以上を登ってきた体には相当厳しい。
疲れで脚が上がらなくなってきたのか、何でもない石につまずく頻度が増えてくる。
避難小屋のある山頂に到着した時にはかなり消耗していた。
この時点でちょうど14時。

残雪のある山頂からはすばらしい景色が楽しめる。
しかし、気温が氷点下を大きく下回っていることは確かで、すぐに体が冷え込んでくる。
しばらく景色を堪能して、投宿予定の雲取山荘を目指す。
山荘までは日があまり当らない山の北面を下らなければならず気温がさらに低いことに加え、下りで心拍数があがらず、防寒着全てを着込んでも異常に寒い。
ブレスサーモの手袋の上に、ポリエステルのライニングがしてあるナイロンシェルのオーバーグラブを2枚重ねしていても、手がかじかんでくる。
15時過ぎに山荘に到着する頃には指先の感覚が完全になくなっており、宿帳に記入するのに苦労する。

夕日が沈む頃にもう一度山頂まで行って写真を撮ろうかなどと考えていたが、あまりにも寒いいのでとても再び外に出る気にはなれず、結局6時からの晩飯まで単独で来られた他の登山客の方々と、それぞれが担いできた酒をストーブの前で飲みながら過ごす。
中には、昼過ぎに早々と到着してから延々と飲み続けている酒豪もいる。
まだ若いのに、平日の昼間からこんな山奥で酒を飲んだくれてるかなりナゾめいた人なのだが、結局最後まで何者なのかわからなかった。
まあ、相手もこっちのことをそう思ってるだろうからお互い様なのだが・・・

食事後ちらっと外に出てみると、よほど空気が澄んでいるのか東京方面の夜景がきれいに見える。
明日も天気はよさそうである。
【翌日に続く】

雲取山登山口
雲取山登山口 posted by (C)TN

雲一つない晴天
雲一つない晴天 posted by (C)TN

いきなり富士山2
いきなり富士山2 posted by (C)TN

橋
posted by (C)TN

緩やかな登り
緩やかな登り posted by (C)TN

ヘリポート
ヘリポート posted by (C)TN

小雲取山への縦走路からの景色
小雲取山への縦走路からの景色 posted by (C)TN

山頂への最後の登り2
山頂への最後の登り2 posted by (C)TN

雲取山山頂
雲取山山頂 posted by (C)TN

山頂からの富士山
山頂からの富士山 posted by (C)TN

雲取山荘への下り
雲取山荘への下り posted by (C)TN

2007年11月17日土曜日

大峰山 (1050m)

前日、今日の天気予報が晴れ+降水確率0%であることを知り、急遽山に行くことにした。
特にあてもなかったので、ヤマケイ11月号で全国隠れ名山として紹介されている大峰山に行くことする。
メンツはミノさんとサクラギさんとの3人。
朝6時に五日市駅で集合して登山口に向かう。

大峰山は1年半ほど前に初めてtakさん/ganzさん達と登り、山にハマるきっかけとなった思い出深い山である。
当時はずいぶん長いこと体を動かしていなかったこともあり悲惨な目にあった。
登りは息が切れて汗だくになるは、下りでは脚がガクガクになってどうしようもなかったことが思い出される。
実際今日登っていて道中の景色の記憶がほとんどない・・・

登山道は整備されており距離もさほどないのだが、急登のうえ段差の大きい木段が多く楽な山ではない。
冷たい空気の中でも汗ばんでくるので着ていたフリースを途中で脱ぐ。
登り始めの暗い杉林がそのうち広葉樹林に変わると紅葉が美しい。
そして、7合目あたりまできて突然ミノさんが「作戦会議だ!」と言うので止まる。

「家の事情で8時半までに帰らなければならない、2人は山頂まで登ってくれ、10時に登山口で待ち合わせしよう」と言い出した。
最初から時間を気にしていることはわかっていたが寝耳に水である。
既に7時50分なのですぐにでも帰らないといけない。
仕方なくそこでミノさんと別れ、サクラギさんと二人で山頂を目指す。

しばらく登ると視界が開け、すごい雲海が見えてきた。
登山口まで移動中、霧が深いところがあったので、もしやと思っていたが見事な景色である。
そして、ミノさんと別れて20分ほどで山頂につく。
何しろ10時まで車は帰ってこないので、急ぐ必要はない。
ゆっくり景色を眺めていると、雲海が徐々に引いていく様子がわかる。
サクラギさんの写真の腕前はよく知っているので、普段ならお願いしないのだが今日は時間がたっぷりある。
写真を撮ってもらい、絶景を十分に堪能して下山する。
それにしても、ミノさんには本当に申し訳ない気分である・・・

最初あれだけボロボロされた山に再び登り、当時より多少なりとも登山に適応していることが実感できた。
そして、同じ山でもその時によって異なるすばらしい景色に接し、これからも長く山を続けたいとあらためて感じた1日であった。
ミノさん、次こそ一緒に雲海を見ましょう!
サクラギさん、カッコいい写真を撮ってくれてありがとう!
takさん/ganzさん、来月の三瓶を楽しみにしています!

朝日を浴びる大峰山
朝日を浴びる大峰山 posted by (C)TN

杉林2
杉林2 posted by (C)TN

紅葉
紅葉 posted by (C)TN

雲海2
雲海2 posted by (C)TN

山頂からの景色1
山頂からの景色1 posted by (C)TN

雲海とサクラギさん2
雲海とサクラギさん2 posted by (C)TN

落ち葉に覆われた登山道
落ち葉に覆われた登山道 posted by (C)TN

2007年11月4日日曜日

比婆山連峰 (立烏帽子山1299m、他)

この時期紅葉がきれいな比婆山連峰に、ミノさんとサクラギさん、そしてtakさんの4人で行ってきた。
比婆山連邦を縦走するのは昨年10月下旬にtakさん、ganzさんと登山キャンプをして以来である。
6時に大町で集合それからtakさんを拾い、広島北から高速に乗って8時半くらいに現地に到着、すぐに歩き始める。
ルートははっきり決めておらず、もし余裕があれば吾妻山までピストン縦走しようかなどと考えていた。

takさんとは久しぶりの登山だったので話がはずみ、あっと言う間に出雲峠を通り過ぎて烏帽子山まで到着する。
天候は晴れ時々曇りで気温は低く、驚くほどピッチが上がる。
昨年もそうだったが山全体が赤くなるわけでなく、まだら模様の紅葉が美しい。
しかし、紅葉のシーズンだけあってかなりの人である。
広島の山でこれだけの人に会うことも珍しい。
そうこうしているうちに、比婆山御陵に着いてしまい、この時まで吾妻山方面に行くことを忘れ去っていた。
この時点で10時過ぎ。
一瞬迷うが烏帽子山まで戻り、吾妻山途中にある大膳原まで往復することにした。

大膳原へは相当高度を下げなければならず一瞬後悔するも、11時には到着し早めの昼食にする。
この日は久しぶりに湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
寒い季節に山で食べると実にうまいのだ。
こればっかりはやった人じゃないとわからないかも知れない。
ちなみに、ミノさんは実家でもらってきたらしい柿を皮付きのままかぶりついていた。
朝、車を運転しながらも食べており、この日4つ目である。
高校時代はよく練習をサボっては近所の柿を取って食べていたらしい。
それにしても、柿が皮付きのまま食べれるとは今日まで知らなかった・・・

しばらく休憩してから再び烏帽子山/比婆山御陵を目指し、ここからはミノさんが先頭を歩く。
この日デビューの本格登山靴を履いて、まさに絶好調である。
快調にピッチを上げて、去年はとばした池の段を目指す。
ここでは今日一番の景色が堪能できた。
広い山頂では大勢の人が思い思いに昼食を取っている。
中には鍋をやってる方もおり、これがうまそうであった。

そのまま立烏帽子山まで縦走して下山にかかる。
takさんのGPSによると総歩行距離15km、累積標高差は1000mであった。
よく歩いたものである。
最後まで全くバテずに歩け通せたことは大きな自信になった。

帰りは岩戸屋温泉に寄る。
冷え切った体に染み渡るような気持ちよさだ。
これ以上の贅沢があるだろうか。
最高である・・・
これからいよいよ始まる本格的な登山シーズンがますます楽しみになってきた!

紅葉
紅葉 posted by (C)TN

烏帽子山山頂からの眺め
烏帽子山山頂からの眺め posted by (C)TN

比婆山御陵付近を歩くミノさんとサクラギさん
比婆山御陵付近を歩くミノさんとサクラギさん posted by (C)TN

大膳原から望む烏帽子山(左)と比婆山(右)
大膳原から望む烏帽子山(左)と比婆山(右) posted by (C)TN

大膳原から望む吾妻山
大膳原から望む吾妻山 posted by (C)TN

大膳原でおにぎりを食べるサクラギさんと、柿を皮付きで食べるミノさん
大膳原でおにぎりを食べるサクラギさんと、柿を皮付きで食べるミノさん posted by (C)TN

大膳原から烏帽子山への再登り
大膳原から烏帽子山への再登り posted by (C)TN

池の段からの景色2(立烏帽子山への縦走路)
池の段からの景色2(立烏帽子山への縦走路) posted by (C)TN

池の段山頂
池の段山頂 posted by (C)TN

立烏帽子山山頂からの景色
立烏帽子山山頂からの景色 posted by (C)TN

展望園地からの景色
展望園地からの景色 posted by (C)TN