2007年10月12日金曜日

石鎚山 (1982m)~瓶ケ森 (1896m) ①

ずっと楽しみにしていた石鎚山~瓶ケ森縦走の日がやってきた。
メンツは最近定番となっているミノさん、サクラギさんとの3人。
天候は快晴。
この2人は本物の晴男&晴女かも知れない。

朝5時に大町で待ち合わせて、高速道路で河内インターまで移動、竹原港に6時過ぎに到着する。
6:40発の中四国フェリーに乗り愛媛波方港に向かう。
波方港から登山口まで再び車を飛ばし、下山時に備え東ノ川に車を停める。
そこから西ノ川まで歩き、ロープウェイで標高1300mの成就駅まで登る。
この時点で10:30。
晴天の上涼しいものだから最高に気持ちがいい。
しかも、いきなり瓶ケ森がドーンと見え、この先の景色のよさを予感させる。

石鎚神社中宮社を過ぎ、八丁の下りが終わるとようやく本格的な登りとなる。
徐々に傾斜がきつくなる登山道を登っていくと、試しの鎖への分岐にたどり着く。
この先3つも鎖場があるのだから、とりあえず「試し」にと軽い気持ちで取り付くがこれがとんでもないシロモノであった。
登り始めると後ろから「これで試しかよ!」とミノさんの叫び声が聞こえてくる。
登りはまだいいとして、下りは恐怖の世界である。
この夜投宿した白石ロッジのご主人に、「登山客の皆さんには度胸試しの鎖はお勧めしてませんね」、と耳にするのはこの日ずっと後のことであった・・・
何とか3人無事に下り夜明け峠まで移動、そこでウィダーinゼリーとカロリーメイトの簡単な昼食を済ます。

さらに登り続けると展望が開け、石鎚山の北壁に見事な紅葉が見えてくる。
しばらく眺望を楽しんでから先へ急ぐとようやく一ノ鎖の取り付きに到着する。
続く二ノ鎖同様に「試し」と比べればどうってことなく難なく登るが、ミノさんが二ノ鎖を登りきった時点で完全に終わっていた。
まさに死にもの狂いの形相である。
これまでの長い付き合いの中で一度も見たことがないほどのあまりの必死さ加減に、本人には申し訳ないと思いつつ爆笑してしまった。
あの表情を動画で記録できなかったことが本当に残念である。
当然三ノ鎖はリタイヤなので自分一人で登る。
傾斜が急で一部オーバーハング気味になっている上に、岩肌が濡れていて緊張を強いられるところもあるが、それほど難渋することなく登りきる。
自慢じゃないが、鎖場は「試しの下り」を除けば楽しいとさえ感じた。
普段は遊園地の観覧車でも緊張するのに不思議である。
クライマーズハイってやつだろうか?

三ノ鎖を登りきるともう山頂である。
そこからは、ほぼ360゜胸のすくような景観を堪能できる。
何がどう違うのかうまく説明できないが、普段登ってる中国山地の山々とは明らかに異なる景色である。
実にすばらしい。
また、ガイドブックで何度も繰り返し見てきた天狗岳を肉眼で目前に見るのは何とも不思議な感覚であった。

しばらく景色を楽しんでから二ノ鎖下まで戻り土小屋への縦走路に入る。
しかし、ここからがきつかった。
もうほとんどしゃべる元気も残っておらず、義務的に足を前に進める。
ミノさんが一人「歌でもうたおうや」などとはしゃいでみせるが、カラ元気であり実は一番消耗していることがこの後すぐ判明することになる。
土小屋にある白石ロッジに17:00に着く頃には疲労困憊して、入り口までの階段を登るのも苦になった。

白石ロッジは建屋としては相当古そうだが、メンテナンスが行き届いており、従業員の方々がたいへん親切な気持ちの良い宿である。
標高1500mの高さにあり1年を通じて札幌とほぼ同じ気温なのだそうだ。
そう言うわけで夜はかなり冷える。
部屋に案内されるなりミノさんが寒いと言いながら毛布を4枚も出してきてそのまま寝てしまった。
食事の時も口数が異常に少ない。
部屋に戻っての2次会では水ばかり飲んでいて、ペットボトルに移し替えて持ってきた焼酎をまれに口にすることがあっても、そのフタを自ら閉める気力すらもう残っていない。(笑)
翌朝の5時起きに備えて21時過ぎに布団に入ると、30秒も経たないうちに寝息が聞こえてくる。
早い。
そう言う自分もその5秒後には寝ていたと思うが・・・

【翌日に続く】

朝日で輝く瀬戸内海の島々1
朝日で輝く瀬戸内海の島々1 posted by (C)TN

成就社から望む瓶ケ森1
成就社から望む瓶ケ森1 posted by (C)TN

試しの鎖2
試しの鎖2 posted by (C)TN

試しの鎖上からの景色
試しの鎖上からの景色 posted by (C)TN

試しの鎖を下るミノさん
試しの鎖を下るミノさん posted by (C)TN

石鎚山北壁と紅葉
石鎚山北壁と紅葉 posted by (C)TN

二の鎖を登るミノさん
二ノ鎖を登るミノさん posted by (C)TN

石鎚山山頂1
石鎚山山頂1 posted by (C)TN

石鎚山山頂からの眺望1
石鎚山山頂からの眺望1 posted by (C)TN

石鎚山山頂からの眺望3
石鎚山山頂からの眺望3 posted by (C)TN

天狗岳
天狗岳 posted by (C)TN

石鎚山から土小屋への縦走路
石鎚山から土小屋への縦走路 posted by (C)TN

土小屋から望む瓶ケ森
土小屋から望む瓶ケ森 posted by (C)TN

4 件のコメント:

cherryT さんのコメント...

TN隊長、Kongさん、紅葉もきれいで絶景でしたね!晴れ男、晴れ女ばんざい☆
TN隊長の三の鎖を登って行く姿を下から眺めておりましたが、ほんとに無邪気でしたよ。。楽しそうでした♪
Kongさんの鎖登りの表情を拝見できなくて残念です。後ろから登っている私には「大したことないよ!」って励ましの声をかけて下さってましたので、私頑張れたのですが、、^^

TN さんのコメント...

cherryt(サクラギ)さん、初投稿ありがとうございます!
ほんとに楽しかったですね。
山はこれまで以上に病みつきになりそうです。
今回は少なかったですが、パート②では出番が多いので楽しみにしていて下さいね!
また、行きましょう!!

KM さんのコメント...

全然楽勝でしたね!
皆さんを盛り上げるためにわざと疲れた顔してました。

TN さんのコメント...

hustle(ミノ)さん、初投稿ありがとうございます!
疲れた表情は実はわざとだったんですね・・・
あまりの迫真の演技に全く気がつきませんでした!
それにしても今回は盛り上がりましたね。
近いうちにまた行きましょう!!